花瓶：オレロン

Vase « OLÉRON » オレロン

1924年にリリースされた花瓶「オレロン」。別名 ''Petits poissons'' 「小魚」とも呼ばれ、アール・ヌーヴォースタイルで写実的に魚が表現されています。オパルセントガラスを基本とし型吹き成型で作成された花瓶で、型吹き×オパルセント特有の白発色の強い個体。モチーフを鋳型で表現し、フロスト加工を施した部分にパチネ彩色を施しているため美しい陰影が出ています。バリエーションとしてはクリアガラス、色ガラス、オパルセントガラスで作成されていたモデルです。1920年代にデザインされた同程度のサイズの型吹き小型花瓶の6種のうちの一つ。両手にすぽっとはまり込む可愛らしいサイズです。金型のラインが非常に美しく、手彫りサインが入っていますので、1920年代の初期手に製造された個体と思われます。また、同系統のデザインで1928年にリリースされた大型花瓶「サルモニデ」の原型となったモデルと思われます。

使用感はほぼ見当たりません。非常に良いコンディションです。花瓶底部の擦り傷もほぼ見当たらず美しい保存状態です。丸みを帯びた愛らしい壺型形状の花瓶で、型吹き成型で作成されている為、軽やかな仕上がりです。大まかなサイズ感は一輪挿し程度と思っていただけると誤差がないと思います。

「オレロン」とはフランスの大西洋岸に位置し、フランスで2番目に大きい島の名前です。フランス一のカキ養殖地でもあります。

レゾネno.1008