鉢＆皿：ユリ

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1924年にリリースされた装飾鉢「ユリ」。非常にユニークな形状をした鉢で、ユリの花が4つ寄り添うようにデザインされ、4本それぞれの花芯が下まで伸びた4脚鉢の仕上がりとなっています。ラリックの装飾鉢シリーズは古くは1913年～最終1943年まで様々な作品が製造されていましたが、このような脚高かつ4脚で立つようなデザインの鉢はこのユリ鉢のみです。

光沢のあるオパルセントガラスを基本としプレス成型で作成された花瓶で、プレス成型特有のガラスの厚みのある部分に濃い乳白の発色が出ています。クリア仕上げとフロスト加工のコンビネーションで美しい陰影が出ています。

使用感はほぼなく非常に良いコンディションです。この作品は内部のガラス表面に摩耗よる曇りが出やすいですが、そういった形跡もなく光沢感があって非常に美しいです。プレス成型特有のどっしりとした安定感のある作品で、ラリックの装飾鉢作品群の中では中型に該当し、テーブルのセンターピースやサイドボードなどの大型家具の上に単体で飾っていただいても飾り映えするお品です。

比較的初期にデザインされたお品で、アール・ヌーヴォーの名残を感じさせる写実的な描写。ユリのモチーフはフランスでは古くから親しまれてきたモチーフで、ガレやドームでも意匠化されている「フルール・ド・リス」ユリの紋章が有名です。

手彫りサインが入っていますので、1920年代の初期手の型の製造と思われます。

 

レゾネno.382

 

価格帯：45万円～55万円前後

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