蓋物：ロジャー ”ROGER” 蓋物

ラリックが1926年にデザインを手がけた蓋物 ''ROGER'' ロジャーが入荷しました。別名Faisans et Cabochons(雉とカボション)とも呼ばれ、文字通り蓋部分には大胆な丸型のカボションと雉がデザインされた作品です。ではROGERの由来はというと、、、ROGERとは英語における男性名詞として使われていますが、ゲルマン祖語では「槍の名手」を意味するようで、雉は当時のハンティングの対象でもあったことから、ゲルマン祖語のROGERの意味が妥当なような気がします。さらに細かくデザインを見ると雉の間には葡萄が描かれ、蓋の側面にはにも窓絵の要領で葡萄が描かれています。本体部分には装飾は入っていませんがつるりとした仕上げのオパルセントガラスが使われています。

今回はROGERの蓋物には珍しく、オパルセントガラスを用いた作品を買い付けることが出来ました。海外のマーケットにおいても流通していることが多いのはクリアガラスに黒エナメル彩色で仕上げられている作品です。

ラリックがデザインを手がけた蓋物120種程の中では中型サイズのお品で、オパルセントガラスの発色も非常に美しく、ブルー系の色味と乳白部分のコントラストが美しい飾り映えする作品です。