Name
鉢 Tranquillity
Makers
アルジー・ルソーG Argy Rousseau
Category
アールヌーヴォーArt Nouveau
Year
1932年
Material
パート・ド・ヴェール
Dimensions
H: 8.7 × W: 11.5 × D: 11.5 (cm)
Signature
G. ARGY-ROUSSEAU/側部に陰刻
Price
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アール・デコ期に活躍したフランスのガラス工芸作家「ガブリエル・アルジー・ルソー」 ''GABRIEL ARGY-ROUSSEAU''によるパート・ド・ヴェール作品が入荷しました。1932年に10点リリースされた作品の中の1種で、非常に珍しい「ウサギ」モチーフの小鉢。2匹寄り添うウサギや正面、横を向いた愛らしい白うさぎがデザインされています。全329種(1914-1935年の間)あるデザインの中でも1932年の10種の作品群はとりわけ印象的で、この年にデザインされた作品は全て共通してモチーフを白色ベースのガラスで仕上げ、カメオ彫りの要領で表現しています。

どこからどう見ても「ウサギ」のモチーフですが、作品タイトルは ''Tranquillity''と紹介されています。翻訳すると「静けさ」、「静寂」という意味に該当するのですが、ウサギと静けさがどのように繋がるのか。ヒントは「静かの海(Sea of Tranquility)」にありました。「静かの海」とは月の表面にある月の海の一つで、月で餅つきをしているウサギに海を見立てた場合、ウサギの顔に相当する部分です。

なるほど。ルソーはなんという詩人なのか。「ラビット」や「バニー」などという直球的なデザイン名ではなく「月」から着想を得た作品タイトルをつけるあたり、彼の非常に高い芸術性を窺い知ることが出来ます。

小難しいような事を長々と書きましたが、今年(2023年現在)の干支にあたる縁起の良いうさぎモチーフ!。もちろん売りはコレです。

 

図録:G. ARGY-ROUSSEAU -GLASSWARE AS ART-  Janine Bloch-Dermant 編

P233 レゾネno.32.07に同作品が掲載

 

■ガブリエル・アルジー・ルソー  ''GABRIEl ARGY-ROUSSEAU'' 1885-1953

1885年に生まれ、物理学や科学を学んだ後、セーブル国立陶芸学校に進む。卒業後パリ近郊に自らの窯を構え、パート・ド・ヴェール技法の研究に励む。1914年にはフランス美術サロンに初めて自らの作品を出品。1921年にアルジー・ルソー・パート・ド・ヴェール会社をパリに設立。彼の活躍はボヘミアガラスの名工「モーゼル」の4代目オーナー ''Gustave Moser-Millot抜きにして語ることは出来ず、長年にわたってビジネスパートナーとして彼を支えました。1953年 68歳没

 

■パート・ド・ヴェール技法

粉状に砕いたガラスに透明のペーストを混ぜたものを型につめ、窯で焼き上げ徐冷後、型から外し磨きをかけて仕上げる成型方法。紀元前16世紀のメソポタミア地方で再生ガラス技法として発明されたと言われているが、その後途絶え、19世紀の終わりに フランスで何人かのガラス工作家が復活させた。アージ・ルソーはその第一人者として知られています。焼成される過程で細かい気泡が全体に発生し、淡く霞がかかったような独特の表情が生まれている。

 

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